【TeX】TeX組版における画像の注意点

TeX組版における画像の注意点

TeX組版における画像の注意点

ポストスクリプト形式の画像データを使う場合、気を付けなければならない点は以下のとおりです。

画像データは原寸サイズで取り込む

TeX側で拡大縮小を行った場合、予期せぬ問題が起きやすい部分です。可能なかぎり画像データは、原寸サイズでTeXに取り込むことを推奨いたします。

画像のアミ掛けについて

細かいアミを縮小するとアミ欠けやアミ潰れが起きる場合があります。
仕上りサイズに元画像を変更してからアミを掛けてください。
拡大した場合にはアミの間隔が大きくなり、アミのパターンが変わって見えることがあります。

使用する線は仕上りサイズで0.08mm（0.25pt）以上の太さ

細い線を縮小すると仕上りサイズで消えてしまうことがあります。
仕上りサイズで0.08mm以上の太さになるようにしてください。
また拡大した場合、元の線も太く出力されますが、隣接した2重線などのすき間が潰れてしまう可能性があります。

文字にも注意

ラスタデータの場合、文字部分は縮小すると「文字潰れ」、拡大すると「ジャギー」が出ることがあります。

余白を含まないデータにする

余白があると本文やキャプションなどの間に、余白が入ってしまうことがあります。
\vspaceなどで見かけ上で詰めるのではなく、画像そのものの周囲に「白い領域」がないよう作成することが重要です。
単純にBoundingBoxだけを修正すると本文が隠されることがあります。

フォント情報を含める

標準的なAdobeやモリサワのフォントでしたら、文字情報が残っていても問題ありません。画像データにフォント情報を含めてください。
TrueTypeフォントや特殊なフォントを使用している場合は、文字化けを起こす可能性があるのでアウトライン化が必要です。
出版社様により、全てのフォントのアウトライン化が必要な場合もあります。ご入稿いただく前に、アウトライン化が必要かご確認ください。

色の組み合わせに注意

オンラインでPDFしか出版されないものは問題ありませんが、本として出版されるものは注意が必要です。
特にカラーで作成した画像をモノクロにして出力する場合、画面上できれいに表示していても、モノクロに変更した際に濃度が足りなくなったり、濃度差が分からなくなるなどの問題もでてきます（特に黄色のような輝度の高い色）。
画像の濃淡をはっきりとした状態で作成すれば問題は起きません。