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issue date : 30-Sep-2002
今回のsanbi-i-comは現在印刷業界のキーワードのひとつとなっています「カラーマネジメント」の基礎的な情報についてです。
カラーマネジメントとは
色/画像を扱う入力装置(スキャナ、モニタなど)や出力装置 (カラープリンタ、デジタルプルーフ、CTPなど)の色表現の差 異を調整し、首尾一貫した色再現を保証する仕組みがCMS(カラ
ーマネジメントシステム)です。
CMSはデータがデジタル化(数値化)され、デジタルプルーフ やCTPが普及するに至り、DTP環境だけでなく印刷工程までをトー
タルに管理する技術として注目されています。
これまで同じ色データでもモニタが違えば違うように見える、 モニタとプリンタ出力との違い、プリンタ出力と実際の印刷物の
違いなど色の再現性について様々なトラブルがありました。
これらの根本的な原因には、色についての絶対的な基準がなか
ったということがあります。
色の国際的基準としてのCIELab
コンピュータのなかのRGB、印刷の際のCMYKの網点濃度も絶対 的なものではなく、各装置に依存する色表現です。つまり、同じ RGB値やCMYK値であっても出力結果は使うデバイス(装置)ごと
に異なってしまうのです。
そこで色の国際的な基準として国際照明学会(CIE)が定め、JIS でも規定されているものが「CIELab」というものです。CIELabは 三つのパラメータ(L=明度、aとbは色相、a=赤と緑、b=黄色と青)
により全ての色を数学的・一義的に規定しています。
色表現の差異を調整するICCプロファイル
このCIELabという基準を使って各入出力装置の特性を数値化し ます。そして最終ターゲットである印刷物の標準値を基準として 、デジタルプルーフ、プリンタ、モニタ、スキャナなどの色表現 の違いを調整する翻訳辞書(プロファイル)を作成し、首尾一貫
した色表現の管理を実現するのがCMSです。
CMSで管理された出力デバイスなら、どのデバイスからでも同じ
出力結果が得られるようにするのが理想です。
印刷物の色標準
それでは印刷物の色標準とはどのように定められているのでしょ
うか。日本では下記のようなものが標準として定められています。
- JapanColor:ISO/TC130国内委員会が中心になり、日本印刷学会
の協力のもとに作られたオフセット印刷における色の標準
- JMPAカラー:同じ広告データでも印刷会社毎に色調が異なるた
め、日本雑誌協会が策定した雑誌広告用の色標準
それとは別に、印刷各社が自社の印刷物を測定し、標準印刷物と
して定めているものもあります。
CMSと印刷会社の課題(平台校正との決別)
印刷会社としてカラーマネジメントシステムを統合的に管理する
には、
- 変動要因のないデジタルプルーフの活用
- スキャナ分解から印刷までの「色合わせ」
- 常に安定したレベルを維持する「標準印刷」
が不可欠になります。
特にこれまで主流の座を占めてきた平台校正は、気温や湿度、刷る 速度、使用インクによって色が常に不安定なのでCMSには使えません。 現状では本紙に刷れることもあって絶大な信頼を得ている平台校正で すが、いつかはデジタルプルーフへの移行を考えなければ、CMSの実
現は困難になります。
ただ、これらの条件をクリアしてトータルなCMSを構築すれば、校正 回転、損紙率の低減、印刷の色の安定、リモート校正の可能性などクラ
イアントや印刷会社の生産性向上にも大きく寄与することになります。
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