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[第36回] PDFの活用とその可能性1(PDFの特長と活用)

issue date : 8-Sep-2003

これまでのsanbi-i-comでは印刷業界の新技術情報としてCTP、カラーマネジメント、XMLなどを取り上げてきましたが、「PDF」も今後の業界動向にとってはずすことのできないキーワードの一つです。

今回は「PDFの活用とその可能性」シリーズとして、PDFの特長、可能性、課題・問題点含めその概要情報をお届けします。

第1回目は「PDFの特長と活用」についてです。

  • PDFとAcrobat

    PDFは「Portable Document Format」の略でアドビ社が開発した「様々なアプリケーションソフトで作成された文書をOSやハードウェアーの違いに関係なく同じ状態で再現・表示するファイル形式」です。

    AcrobatはPDFを表示するAdobe Reader(以前のAcrobat Readerが6.0より名称変更)、PDFを作成するAcrobat Distiller、編集・加工する様々なアプリケーションで構成される同じくアドビ社が開発したソフトウェアーです。

    Acrobat4.0からはフォントの埋め込みができるようになり、表示側にフォントがなくても同じ書体で表示される機能が加わり、最新の6.0ではネットワークを介したリモート校正や印刷用データとしての出力機能も強化されています。

  • PDFの優れた特長

    リモート校正も含めたプリプレスから印刷までのフルデジタルワークフローの統一フォーマットとしてもPDFが注目されていますが、それは下記のようなPDFの持つ特長によります。

    1. 作成されたソフトやプラットフォームの種類に関係なく様々な文書のフォント、画像、グラフィックス、レイアウト、最近では動画や音声も元通りに保持できる汎用性の高いファイル形式であること。
    2. データがコンパクトに圧縮されるのでネットワークでも取扱い易いこと。
    3. ビュアであるAdobe Readerが無償で配布されており、だれでもファイルを共有、表示、プリントアウトできること。
    4. パスワードをかけて第三者による閲覧や改ざんを防止する機能が強化されていること。
    5. フォントやカラーマネジメント用のICCプロファイルを埋め込むことができること。
    6. PDFでの校正や編集ツールが強化されてきたこと。

  • PDFの活用

    PDFにはその活用方法によってWeb用、校正用、印刷用の3種類がありますが,現在当社のお客様では下記のような活用がされています。

    1. 各種組版データをPDFに変換し、CD-ROMやWebへのクロスメディア展開を図る。
    2. J-STAGEを含む論文公開システムでは過去の冊子をスキャン→PDF化してインターネット公開する。
    3. Wordなどで組版されたデータをPDFに変換して、CTPやオンデマンド印刷で印刷物を作成する。

    また大手広告代理店やいくつかの印刷会社ではPDFでのリモート校正とCTP出力などフルデジタルワークフローを確立している会社もあります。

    アメリカなどではこのような活用がスタンダードになってきており、今後の印刷業界の中でも注目しておくべき動向となっています。 ただPDFには出力上の課題・問題も残っており、当社ではCTPの出力フォーマットとして文字化けなどのリスクの最も少ない1bit TIFFを現在は採用しています。この点については今後の中でも触れてまいります。

次回は「リモート校正とPDF」についてまとめてみます。

◆PDF,Acrobatについてのより詳しい情報、最新の情報はアドビ社のホームページをご参照ください。


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